<   2006年 12月 ( 7 )   > この月の画像一覧
君という名の翼
有馬記念翌日の12月25日、
ディープインパクトの競走登録が抹消され、記録の上でも引退が決定した。

これを機会に「ディープインパクトに「競馬を教えられたレース」
という観点で振り返ってみたい。

「三冠馬」を教えてくれたレース
2005年 4月17日 皐月賞 1着 ディープインパクト

落馬寸前のスタートを切りながら圧勝した皐月賞。
このレースで、ディープインパクトの底知れぬ強さを感じた。
すでにこの時点で3冠馬との呼び声も高かったが、
それまでの自分の中でのディープインパクト評は、
世代の中では抜けて強いが、日本競馬史上では?
程度で、まだ絶対視はできなかった。
そこにあのアクシデントの中の圧勝劇。
あんなレースを見せられては、
「これは3冠を獲るな」と感じずにはいられなかった。

「最強の走り」を教えてくれたレース
2006年 4月30日 天皇賞(春) 1着 ディープインパクト

ディープインパクトのベストレースは天皇賞(春)だと、自分は考えている。
掟破りの3コーナーでのスパート開始、そして3分13秒4のレコード。
10年先になっても、こんなレースは見られないかもしれない、
と直線で伸びていくディープインパクトを見ながら感じていたことを思い出す。
まさに、「最強馬」の走りとはどういうものかを教えてくれたレースだった。

「世界の壁」を教えてくれたレース
2006年 10月1日 凱旋門賞 失格 ディープインパクト

そして、凱旋門賞を外すわけにはいかない。
今回の凱旋門賞は単に、敗北という事実や、薬物問題云々だけではなく、
自分たち競馬ファンの姿勢や、マスコミ報道、JRAの対応など、
学ぶべき点がたくさんあったと思う。

まず単純にレースの中身を振り返れば、やはり先行策が悔やまれる。
当時は「あれで精一杯の走りだったんだ」と納得もしていたが、
ジャパンカップ、有馬記念と日本でのレースを見るにつれて、
「この走りがフランスでできれば、勝てたかもしれない」との思いが強くなっていった。

次に自分たちファンの対応。
自分はフランスに行っていたので、現地でファンの姿を目にしていた。
詳しくは「凱旋門賞 観戦レポート1」にあるが、
今冷静になって考えてみても、やり過ぎの感は否めない。
場をわきまえた対応が求められる。この辺りは今回学んだ中でも大きな収穫でもある。
今回観戦した人は、フィードバックをすることが必要だろう。

そして、スタッフ、JRAの対応。
特にJRAの対応は、競馬を知らない人には誤解を感じさせるものだったと思う。
競馬を知っている自分でさえ、会見を見て混乱させられてしまった。
さまざまな問題があり、素直に認めることはできなかったかもしれないが、
いちファンとしては「ミスでした。申し訳なかった」
というメッセージを送ってもらえた方が良かったように感じる。

また、凱旋門賞に限ったことではないが、
中立と興行のバランスという問題もディープインパクトは投げかけた。
JRAはクラシック開幕の時点で完全にディープ寄りになり、
ダービー時には像を展示するなど、すでに別格の扱いになっていた。
この手法は有馬記念でしっぺ返しを食らうことになったものの、
凱旋門賞まで続き、もし薬物騒動が無かったとしたら、
有馬記念まで続いていたと思われる。
競馬もイベント、興行の性格を持っているスポーツとしての側面があり、
ある程度の盛り上げはあっても良いはずだし、
事実JRAはこの部分が弱いともされていた。
しかし、そのプロモーションが過剰になりすぎた面も少なからずある。
競馬はスポーツという面も確かに持つが、根はギャンブルであって、
主催者としては公正中立の視点を意識してほしい。
(公正中立なんて本当は有り得ないが)
一頭だけにスポットを当てすぎるのではなく、他馬や他陣営も気遣った、
節度を守りつつもレースを盛り上げるものならば、
多くの人が歓迎し、そして楽しんでもらえるものになるだろう。


きっとこれから、ディープインパクトの走りを伝えていくのは、
ディープインパクトという馬で競馬を知った若いファンであって、
決して自分たちではないと思う。
そして、ディープインパクトをきっかけに、競馬を支えていく人たちも出てくるだろう。
ディープインパクトは己の強さだけではなく、
将来の日本競馬そのものへも、財産を残してくれた。

「シンザンを超えろ」「ルドルフを超えろ」
そうやって日本競馬は一歩一歩進歩してきた。
ディープインパクトを超える馬も、いつか必ず現れる。
その時までに、
ふさわしい舞台とふさわしい登場人物、そしてふさわしい観客を用意すること。
これが、ディープインパクトから自分たちに託された使命なのかもしれない。
[PR]
by daisuke-k-20 | 2006-12-31 18:29 | 2006古馬GⅠ戦線
そして伝説へ~2006有馬記念~
有馬記念はディープインパクトが快勝し、今年の中央競馬の幕が閉じた。

有馬記念

1着 ディープインパクト

いつもどおりの勝ち方で、特に3コーナーから4コーナーにかけての進出が見事だった。
3コーナー時点では後方にいたのにもかかわらず、
4コーナーでは、ほぼ先頭に立っている。
しかも追っているわけではなく、
馬なりで上がってきたことに毎度のことながら驚かされた。

さて、ディープインパクトはこれで引退し、種牡馬になる。
名競走馬は種牡馬としては大成しないとの説もあるが、
名競走馬ぞろいのサンデー系に限ってはその説がいまのところ当てはまっておらず、
競走成績や血統構成の額面どおりの活躍を見せている馬が多い。
種牡馬ディープインパクトもおそらく予想通り(もしくは予想以上)の活躍をするだろう。
名実ともにサンデーサイレンスの最高傑作だけに、
かけられた期待以上に活躍してくれることを願っている。

2着 ポップロック

メルボルンカップはハンデと相手関係によるラッキーな2着と踏んでいたが、
着実に実力をつけていたようだ。有馬記念得意のぺリエ鞍上も効いたのだろう。
追い込んでくるタイプでしかもエリシオ産駒なので、
ヨーロッパ系の騎手が合うのかもしれない。
また、軽い馬場よりは重い馬場の方がいいのだろう。
来年の大目標は天皇賞(春)だろうが、
ヨーロッパの中長距離路線も視野に入れてみてほしい。

3着 ダイワメジャー
最後は止まってしまったが、3着に粘ったのは健闘したと言っていい。
この馬の秋の充実ぶりにも驚かされた。
ダイワメジャーの来年の目標は安田記念。これまでだったらまず勝てなかっただろうが、
今のダイワメジャーなら勝ってもおかしくない。
あと、天皇賞(秋)の際にも書いたことではあるが、
ダイワメジャーの血統や脚質からすると、
おそらく向くと思われるダート路線にも目を向けてほしい。
来年の年度代表馬の第一候補は今のところダイワメジャーでしょう。

4着 ドリームパスポート&5着 メイショウサムソン

3歳勢は入着まで。とはいっても差はわずかなもので、
実質的に2着~5着は一つの塊だろう。
この2頭は今年の初めはクラシックの主役ではなく、
引き立て役と思われていただけに、年間を通しての活躍は意外だった。
ドリームパスポートは安定タイプなので、来年もまず走ってくるだろう。
メンバー次第ではGⅠにも手が届くと思われる。
一方、メイショウサムソンは馬体重が減らず、秋は全くいい走りができなかった。
テイエムオペラオーもこの時期はしぼみ気味だったので早計かもしれないが、
早熟馬だったのでは?との疑問も出てきた。
来年所属する厩舎次第にはなるが、まずは体重を絞って競馬場に姿を見せてほしい。

ディープインパクトについて書くのは、
有馬記念の回顧をもって最後にしようと思っていたのですが、
トラセンでの企画を見かけたので、
普段はトラセンを使っていないのですが、
年内にもう一度ディープインパクトの記事を書いて、
今年のエントリーを終わろうと思っています。
[PR]
by daisuke-k-20 | 2006-12-25 11:24 | 2006古馬GⅠ戦線
宙を駆ける~2006有馬記念~
今年の中央GⅠもいよいよラスト。
毎年言っていることではあるが、やっぱり最後は勝って終わりたい。

◎ディープインパクト
4コーナーで先頭に並びかける競馬をすれば勝てるだろう。
ディープインパクトがバテたのは凱旋門賞の直線のみ。
あれはハイペースの中を最初から先行したものであり、特殊なケース。
折り合いも確実につくようになった今、
後ろから行くいつものレースをすれば、多少無理をしてもバテることはないだろう。

〇メイショウサムソン
有馬記念は「復活」のレースでもある。
メイショウサムソンはここ2戦らしくない競馬が続いているが、
今回は叩き3戦目で調教をみっちり積むこともできたよう。
積極策をとると陣営はコメントしている。
直線の短い中山での粘りこみに期待したい。

▲ドリームパスポート
ディープインパクトが負けるとしたら、
昨年と同じく、前にいる馬と捕えきれないで終わるパターンだろう。
それが出来そうな今年の馬はドリームパスポート。
有馬記念に挑む馬としては、
これまででレースをかなり使ってきてしまっているが、実力は3歳トップクラス。
今年の3歳勢は古馬重賞で10勝以上していて、世代レベルも高いと思われる。
ディープインパクトを破っての世代交代劇もおもしろい。

スウィフトカレント
有馬記念と相性の良い、2200mや2400mでの好走が見られることと、
実力を開花させてきたことを考えて印を回してみた。
今年の小倉記念のように、ハイペースを内からスルスルと抜けてくるのがベストだろう。

△ダイワメジャー
充実著しいダイワメジャーもピックアップ。
距離適性は確かに不安だが、勢いも買ってみたい。
今年の宝塚記念でも惨敗はしておらず、中山コースでもあるので、
何とかごまかせるかもしれない。
ダイワメジャーが勝った皐月賞と似たレース展開になりそうなことも好材料になる。
[PR]
by daisuke-k-20 | 2006-12-24 09:53 | 2006古馬GⅠ戦線
群雄割拠の2歳戦線 ~2006朝日杯FS~
上位人気馬が順当に入着し、少しづつ姿が見えてきた2歳戦線。
朝日杯を制したのはドリームジャーニーだった。

朝日杯フューチュリティS

1着 ドリームジャーニー
いつものESP炸裂と思いきや、逆に末脚がきれいに決まった。
別にハイペースであるわけではなかったので、
ドリームジャーニーの切れ味が他馬に一歩勝っていたということになる。
血統からは早熟という印象は受けないので、来年も順調に走ってくるだろう。
字面からは菊花賞でも持ちそうだが、
朝日杯で勝っていることと、あの末脚を見る限りダービーまでという気がする。
弥生賞で縮まるであろう他馬との差をもういちど様子見して、
クラシックでの扱いを決めたい。

2着 ローレルゲレイロ
決め脚はないが、堅実な馬という感じがする。
今イメージしているのはドリームパスポート。
こういうタイプはクラシックでも確実に走ってくる。
有力な3連複、3連単候補になりそう。

3着 オースミダイドウ

実力を出し切っての3着。
道中で息が入らなかったので、
直線を向いたときにはもう余力が無いように見えた。
そこから再び伸びたのでやはり力はあるが、物足りない結果だろう。
また、父にサンデー系のスペシャルウィークに、母父ストームキャットなので、
懸案されている気性面でもさらなる問題が出てくる可能性もある。
来年取捨が一番難しくなるのはオースミダイドウかもしれない。
ただ、順調に成長すれば当然クラシックでも主役級の1頭になるので、
できるだけスムーズに行ってほしい。
距離はマイル~2000mぐらいがベストか。

今年もNIKKEI杯やホープフルSで、有力馬が出走するので、
来年へ向けての勢力図の完成はそこまで待ちたい。
個人的には朝日杯組を超える馬の登場を願っている。
[PR]
by daisuke-k-20 | 2006-12-11 15:02 | 2007クラシック戦線
新種牡馬かサンデー系か ~2006朝日杯FS~
先週の阪神JFと同じく好メンバーになった朝日杯フューチュリティS。
出走馬の種牡馬がなかなかバラエティに富んでいて、
サンデー時代とはまさに別世界。
今回のようなものが自然であって、健全だと思う。

◎オースミダイドウ
大コケすることはなさそうという理由で、オースミダイドウを本命にする。
デイリー杯勝ち馬はあまり成績が良くなく、
オースミダイドウもこの条件に引っ掛かるが、
血統構成が似ているメイショウボーラーが2着に粘ったことと、
1800mを経験していることを考慮して本命に据え置いた。
あまり後ろから行く事はせずに、前目の位置でレースをしてほしい。

〇フライングアップル

やはり1800mの東スポ杯2着馬、フライングアップルが対抗。
中距離を中心に使われていて、
1800mと繋がりやすい朝日杯FSでも好走が期待できる。
父ラーイも中山1600mが得意な種牡馬で、
今のところ人気がさほど上がっていないので、ちょっと欲を出して狙ってみたい。

▲ドリームジャーニー
ドリームジャーニーも1800mで実績がある馬
朝日杯は内枠が圧倒的有利で、
ドリームジャーニーも内枠から抜けて来られれば、
勝てるシーンすら十分考えられる。

△ゴールドアグリ

戦績が04年のマイネルレコルトと酷似しているのがゴールドアグリ。
東京1400mよりは中山1600mの方が向く気がする。
内枠もプラス。

△マイネルシーガル

最後にマイネルシーガル。
この馬は1800mを使っていないが、直感でピンと来たので選んでみた。

予想していると、どの馬にも勝つチャンスがありそうに思えてきた。
みな強そうに感じられたからで、ドングリの背比べに見えたという理由ではない。
久しぶりに予想していてワクワクするレースだった。
本番でも好レースを期待したい。
[PR]
by daisuke-k-20 | 2006-12-10 01:01 | 2007クラシック戦線
今年の2歳馬のレベルは?~2006阪神JF~
新阪神で行われた阪神ジュベナイルフィリーズ。
今年の勝者は新種牡馬タニノギムレット産駒のウオッカだった。

阪神ジュベナイルフィリーズ

1着 ウオッカ
父を彷彿とさせる末脚でアストンマーチャンを差し切った。
同じ父のゴールドアグリも末脚を活かすウオッカと似たタイプで、
まだ決めつけることはできないが、タニノギムレット産駒エースクラスの走りは、
父と同じく末脚爆発タイプなのかもしれない。
距離延長にも耐えるだろうし、むしろ2400mあたりの方がいいのかもしれない。
来年順調に成長してくれば、カワカミプリンセス並みになるかも。

2着 アストンマーチャン
先行押し切りを図るも、最後の最後でウオッカに捕まった。
とはいえ距離不適と言われながらも最後まで粘り、強さは見せた。
来年のトライアル次第だが、もし今回と同じような走りができれば、
桜花賞でも怖い存在になる。マイルだからといって、見限るのはまだ早い。

3着 ルミナスハーバー
馬体重がどうのこうのと戦前から言われていたが、終わって見れば3着。
前の2頭からは離されたものの、人気どおりの好走だった。
ルミナスハーバーも2400mはツライかもしれないが、
アグネスタキオン産駒だけに大崩れも考えにくい。
来年もソコソコ走ってくるだろう。

今年の阪神JFはコース改修もあり、1分33秒台の好タイム決着になった。
しかし、このタイムはただコース改修のみの結果ではないように思う。
まだなんとなくでしかないが、今年の2歳馬はレベルが高いのではないだろうか。
今回の結果もそれが主因となっているように思う。
周期的に考えて見ても、いわゆる「最強世代」がそろそろ出てもおかしくはない。
最強世代登場の期待をしつつ、これから2007年クラシック世代を追いかけてみよう。
[PR]
by daisuke-k-20 | 2006-12-05 01:08 | 2007クラシック戦線
2007年の桜を目指して ~2006阪神ジュベナイルフィリーズ~
ただでさえわからない2歳戦で、しかも新コース。
2重苦での予想は難しかった。とはいえ条件はみな同じ。
何とか当てたい。

阪神ジュヴェナイルフィリーズ

◎アストンマーチャン
スピードは出走馬中ナンバーワンだろうし、
逃げ・先行タイプでもある。
ここ最近の、人気で阪神JFを負けている馬はみな差し馬で、
脚を余して負けている。
アストンマーチャンは前に行く馬なので、脚を余す形は考えにくい。
アドマイヤコジーン産駒は、1200mが中心ではあるが、
1800mでも走っており、自身も1800mで勝っているので、
1600mでもこなせるかもしれない、という期待を抱いての本命。

〇ウオッカ
あとは原則的に1600m以上を経験している馬を重視する。
ウオッカは黄菊賞で1800mを経験している。
タニノギムレット産駒なので、タフと言われている阪神コースでの、
好走も期待できる。

▲ディーズメンフィス

赤松賞で1600mを経験している。
東京の1600mならば他コースの1600m以上に、
底力が問われるので、そこを経験していることはプラスになるだろう。
人気もないので、穴狙いの意味も込めて印をつけた。

△ルミナスハーバ-

デビュー戦で1800m、2戦目で1600mを走っている。
母父アリダーの馬は典型的なパワー型なので、
阪神コースは向いてもおかしくない。

△マイネルーチェ

新潟2歳Sで1600mをこなしている。
阪神1600mは平均~スローになりがちとのことで、
ファンタジーSよりは走ってくるだろう。
[PR]
by daisuke-k-20 | 2006-12-03 10:36 | 2007クラシック戦線